使わないボウル・丼が生まれ変わる 観葉植物にぴったりのエコ植木鉢DIY
使わないボウルや丼で始めるエコなグリーンライフ
ご家庭に眠っている、使わなくなったボウルやお丼はありませんでしょうか。少し欠けてしまったり、デザインに飽きてしまったりした器も、そのまま捨ててしまうのは忍びないものです。
そんなボウルや丼を、おしゃれな植木鉢として素敵に生まれ変わらせるDIYアイデアをご紹介します。観葉植物やハーブを植えれば、お部屋に自然な彩りが加わり、空間がぐっと豊かになります。使わなくなったものを大切に再利用することは、環境に配慮した持続可能な暮らしにもつながります。
今回は、陶器製や磁器製のボウル・丼を使った植木鉢の作り方を中心に解説いたします。電動ドリルを使った排水穴の開け方と、穴を開けずに工夫する方法の両方をご紹介しますので、ご自身の状況に合わせて挑戦してみてください。
完成すれば、愛着のある器が新たな役目を得て、毎日の暮らしに癒やしをもたらしてくれることでしょう。
材料と道具を準備する
ボウルや丼を植木鉢にリメイクするために必要な材料と道具を準備します。お手持ちのものを活用し、不足分は環境に配慮した素材を選ぶことを心がけましょう。
【材料】
- 使わなくなった陶器製または磁器製のボウル、丼
- 植え付けたい観葉植物またはハーブの苗
- 観葉植物用培養土またはハーブ用培養土
- 鉢底ネット
- 鉢底石
【道具(穴を開ける場合)】
- 電動ドリル
- 陶器・ガラス用ドリルビット
- マスキングテープ
- 水を入れた容器または霧吹き
- 保護メガネ
- 軍手
- タオルなど(ボウルを安定させるため)
【道具(穴を開けない場合)】
- 特にありませんが、厚めに敷くための鉢底石を多めに用意すると良いでしょう。
ボウル・丼を植木鉢にする作り方
ここからは、実際にボウルや丼を植木鉢にする手順を解説します。安全に注意しながら作業を進めましょう。
1. 事前準備
まず、使わなくなったボウルや丼をきれいに洗って乾燥させます。汚れや油分が残っていると、後で加工する際に影響することがあります。
2. 排水穴を開ける(穴を開ける場合)
植物を健康に育てるには、鉢の底に排水穴があることが理想的です。陶器や磁器に穴を開けるには電動ドリルを使用します。
- 穴を開ける位置を決める: ボウルの底の中央に、水がきちんと抜けるサイズの穴を開けます。
- マスキングテープを貼る: 穴を開ける位置の表と裏に、十字または丸くマスキングテープを貼ります。これはドリルの滑り止めと、陶器が欠けたりヒビが入ったりするのを防ぐためです。
- 作業場所の確保と安全対策: 作業は安定した平らな場所で行います。ボウルが動かないようにタオルなどの上に置くと良いでしょう。必ず保護メガネと軍手を装着してください。
- 穴あけ開始: 電動ドリルに陶器・ガラス用ドリルビットを取り付けます。低い回転数で、力を入れすぎずにゆっくりと穴を開け始めます。摩擦熱でビットが高温になるのを防ぐため、水を入れた容器にビットをつけながら、または霧吹きで水をかけながら作業してください。急に力を加えると割れる危険がありますので、焦らず丁寧に進めるのがコツです。
- バリを取り除く: 穴が開いたら、穴の周りにできたバリをサンドペーパーなどで優しく削り取ります。
電動ドリルをお持ちでない場合や、穴あけ作業に不安がある場合は、ホームセンターなどで陶器への穴あけサービスを行っている場所もありますので、問い合わせてみるのも一つの方法です。
3. 植え付けを行う(穴を開ける場合・しない場合共通)
排水穴の準備ができたら、いよいよ植物を植え付けます。
- 鉢底ネットを敷く: 排水穴がある場合は、土が流れ出るのを防ぐために穴の上に鉢底ネットを敷きます。ボウルのサイズに合わせてカットしてください。穴がない場合も、底石が土に埋もれるのを防ぐために敷いても良いでしょう。
- 鉢底石を入れる: 鉢底石を底に敷き詰めます。排水性を高める重要な役割があります。穴を開けた場合は底が見えなくなる程度に、穴を開けない場合は底から2〜3cm程度の厚さになるように敷くと良いでしょう。
- 培養土を入れる: 植物の種類に合った培養土を、鉢の半分程度まで入れます。
- 植物を植え付ける: 苗をポットから優しく取り出し、根鉢を軽くほぐしてからボウルの中央に置きます。株の周りに培養土を足し、根と土をなじませます。このとき、ボウルの縁から2〜3cmほどウォータースペース(水やりのための隙間)を確保するようにします。
- 水やり: 植え付けが終わったら、鉢底から水が流れ出るまでたっぷりと水を与えます。穴を開けていない場合は、鉢底石の部分にしっかり水が行き渡るように、土の表面が乾いてから少量の水を与えるように調整します。
穴を開けない場合の栽培上の注意点
ボウルや丼に排水穴を開けない場合は、鉢の中に水が溜まりやすく、根腐れを起こすリスクが高まります。栽培を成功させるために、特に以下の点に注意してください。
- 鉢底石を多めに: 排水性を少しでも高めるために、鉢底石を通常より厚めに敷き詰めます。
- 水やりに注意: 土が完全に乾いているのを確認してから水を与えます。与えすぎは禁物です。鉢の重さを測っておくと、水やりの目安になります。
- 植物の選び方: 過湿に弱い植物(多肉植物など)よりも、多少湿り気のある環境を好む植物を選ぶ方が育てやすいかもしれません。
- 根腐れのサイン: 植物の葉が黄色くなったり、元気がなくなったりしたら、根腐れを起こしている可能性があります。
活用例とアレンジアイデア
リメイクした植木鉢は、様々な場所で活躍します。また、少し手を加えることで、さらに魅力的なアイテムになります。
- キッチンでハーブ栽培: 使わない小ぶりのボウルは、キッチンでバジルやミントなどのハーブを育てるのにぴったりです。料理にすぐに使えて便利です。
- リビングや玄関に: 少し大きめの丼を使えば、存在感のある観葉植物を飾ることができます。お部屋の雰囲気が明るくなります。
- ペイントで個性的に: ボウルや丼の外側に、陶器用や屋外用のアクリル絵の具で好きな色を塗ったり、模様を描いたりするのも楽しいでしょう。元のデザインを生かしても、全く違った雰囲気にしても素敵です。
- 複数並べて飾る: 形やデザインの違うボウル・丼をいくつかリメイクし、まとめて飾るとリズムが生まれます。
- ハンギングプランターに: 穴を開けていないボウルでも、マクラメ編みのプラントハンガーなどに入れれば、吊るして飾ることができます。空間を有効活用できます。
まとめ
使わなくなったボウルや丼を植木鉢としてリメイクする方法をご紹介しました。電動ドリルを使った穴あけが必要な場合もありますが、丁寧に行えば安全に美しい植木鉢を作ることができます。穴を開けない場合も、少し工夫すれば栽培を楽しむことが可能です。
ご家庭で眠っている器を捨てることなく、新たな形で暮らしに活かすことは、環境への優しさにもつながります。手作りの植木鉢で育てる植物は、きっと格別の愛着が湧くことでしょう。ぜひ、使わない器を手に取って、世界に一つだけのエコなグリーンポット作りに挑戦してみてください。